ワックスを通常より乾燥させることで、普通のワックスとは少し違う硬さにしたワックスのこと。
鏡面磨きをしていると、「もう少し早く光らせたい」と感じることがあります。
そんなときに耳にするのが、ドライワックスです。
ワックスを乾かすことで、普通のワックスとは少し違う硬さにする。
では、なぜ乾かすと鏡面磨きがしやすくなるのでしょうか。
どのくらい乾かせばいいのか、どう使えばいいのか。
この記事では、ドライワックスの作り方から使い方、乾かしすぎないための注意点まで整理します。
\新品状態からドライ/
ドライワックスの作り方


ドライワックスは、通常のワックスと同じように鏡面磨きに使えます。違うのは、最初からワックスが硬く、革の表面に膜を作りやすいことです。
1.まずベースを作る
つま先やかかとなど、芯が入っていて革が動きにくい部分に、少量ずつワックスを重ねます。
柔らかい甲革や履きジワまで広げる必要はありません。ハイシャインはワックスのひび割れにつながるため、硬い部分を中心に行います。
2.薄く重ねる
ドライワックスは硬いぶん、一度に厚く塗ろうとすると伸びにくくなります。
指先で少量を取り、薄く置くように重ねます。早く光らせたいときほど塗り足したくなりますが、厚くしすぎると後の水分で崩れやすくなります。
3.少量の水で磨く
ベースができたら、ポリッシュクロスにごく少量の水を取り、表面を軽く磨きます。
水を増やせば早く光るわけではありません。曇ったり、ワックスが動いたりしたら、水を足す前に一度手を止めます。
4.必要なところだけ重ねる
光り方を見ながら、つま先の必要な部分だけワックスを重ねます。
最初から回数を決めるより、革の表面がどう変化しているかを見ながら進める方が失敗しにくいです。
5.最後は力を抜いて整える
表面が整ってきたら、磨く力をさらに弱めます。
最後まで強く擦るのではなく、残った曇りを少量の水と軽い摩擦で整えていくイメージです。
ドライワックスについて

普通のワックスと併用してもいい?
もちろん可能です。柔らかめのワックスでベースを作り、硬めのドライワックスで仕上げる方法もあります。
逆に、ドライワックスだけでベースから仕上げまで行うこともできます。
ワックスの性格によって使い分けると、鏡面を作る速さや、最後の光沢の出方を調整しやすくなります。
ワックスそのものの選び方を比較したい場合は、靴磨きワックスのおすすめ・比較記事も参考になります。
ドライワックスは、乾かせば乾かすほどいい?
いいえ。ここは勘違いしやすいところです。
乾燥させる目的は、ワックスを「できるだけ硬くする」ことではなく、鏡面磨きに使いやすい硬さへ近づけること。
乾かしすぎると、ワックスが伸びにくくなり、かえって作業が難しくなることがあります。
ドライワックスを作るときの注意点
- 直射日光を避ける
- ホコリが入らない場所で乾かす
- 火やドライヤーなどで強制的に乾燥させない
- 乾燥させすぎて硬くしすぎない
- 最初から硬めに作られたワックスを、さらに必要以上に乾かさない
特に、火や高温で揮発成分を飛ばそうとする方法は、ワックスの状態を安定してコントロールしにくいためおすすめしません。
時間をかけて自然に乾燥させる方が、変化を確認しながら調整できます。
ドライワックスは「早く光らせるため」の道具
ドライワックスの面白さは、鏡面磨きの工程そのものを変えることではありません。
ワックスをあらかじめ硬くしておくことで、ベースとなる膜を作るまでの時間を短くしやすいことです。
ただし、早く光ることと、きれいに光ることは同じではありません。
ワックスの量、水の量、力加減が合わなければ、硬いワックスでも曇ります。
うまくいかないときは、さらにドライにするのではなく、ワックスの量・水・力加減など、鏡面磨きがうまくいかない原因をQ&Aで整理した記事も参考にしてください。
失敗したときの具体的な対処は、鏡面磨きの失敗例と好事例も役立ちます。
ドライワックスを買うなら?

自分でワックスを乾燥させる方法のほか、最初から硬めに作られたワックスを使う選択肢もあります。
たとえばM.MOWBRAYのグラスドライワックスは、乾燥させる手間をかけずに試せるタイプです。
実際の硬さや鏡面の作りやすさを確認したい方は、グラスドライワックスのレビューをご覧ください。
自分で作るドライワックスと、完成されたワックスのどちらが合うかを判断する材料になります。
まとめ
ドライワックスは、油性ワックスを自然に乾燥させ、揮発成分を減らして硬さを出したものです。
目安は5日〜1週間ほど。ただし、日数はあくまで目安で、ワックスの種類と環境によって変わります。硬くなりすぎたら、それ以上乾かす必要はありません。
鏡面磨きを早くしたいからといって、何でもドライにすればいいわけでもありません。
大切なのは、そのワックスが今の自分の磨き方に合う硬さかどうか。
「乾かす」というひと手間で、いつものワックスの性格が少し変わる。
そこに、ドライワックスを試す面白さがあります。
