3万円台の革靴は20年履けるのか|スコッチグレイン NL4136BL エイジング記録

靴磨きのやり方|革靴の状態から選ぶ6つの基本工程と必要なもの

広告含む|注文費用は自費で支払い、良かった点だけでなく気になった点も記載します。

革靴の手入れは、毎回すべての工程を繰り返す作業ではありません。

表面のほこり、乾燥、汚れ、クリームの残り方を見て、その日に必要な工程を選びます。

この記事では、一般的なスムースレザーを対象に、状態を確認しながら進める6つの基本工程と、道具を選ぶ基準を整理します。

鏡面仕上げは必須ではありません。履く場面や求める仕上がりに応じて加える工程です。

※スエード・ヌバック、エナメル、合成皮革は手入れ方法が異なります。素材が分からないときは、靴の表示やメーカーの案内を確認してください。

目次

靴磨きのやり方と6つの基本工程

靴磨きの基本は、表面を観察し、ほこりや汚れを取り除き、必要な量だけクリームを使うことです。

6工程は毎回行う固定手順ではなく、革の状態を確認する順番として考えます。ほこりだけならブラッシングで終えて構いません。汚れや古いクリームが残るときにクリーナーを使い、乾燥や色抜けが見えるときにクリームを薄く補います。

まず状態を見てから、次の工程が必要かを判断します。

  1. 靴ひもをほどき、シューツリーを入れる
  2. 馬毛ブラシでブラッシングして、ほこりを落とす
  3. 必要に応じて、リムーバーで汚れや古いクリームを落とす
  4. 靴クリームを薄く塗る
  5. 豚毛ブラシでクリームをなじませ、ツヤを出す
  6. 乾いた布で余分なクリームを拭き取りながら仕上げる

手順1|靴ひもをほどき、シューツリーを入れる

まずは、靴ひもをほどき、シューツリーを入れて履きジワを軽く伸ばします。

靴ひもの下やシワの間にたまったほこりを落とし、クリームをむらなく塗るための大切な準備です。

シューツリーは、強く押し込めばよいものではありません。

靴を無理に広げない形・サイズを選んでください。

選び方に迷った方は、シューツリーの必要性と選び方も参考にしてみてください。

手順2|馬毛ブラシでほこりを落とす

木製シューツリーを入れた黒い革靴をブラッシングしている様子

シワを伸ばした革靴の表面や、靴ひもが通っていたところを中心に、ほこりや土を払い落とします。

甲と靴底の境目、縫い目の隙間、靴ひもを通す部分の裏にも馬毛ブラシを当て、クリームを塗る前に表面を整えましょう。

馬毛はほこり払い、豚毛はクリームをなじませる工程、山羊毛は最後の仕上げと、役割を分けます。

毛質ごとの違いと、実際に使っているブラシは靴磨きブラシの使い分けにまとめました。

手順3|リムーバーで汚れや古いクリームを落とす

ブラッシングだけでは落ちない汚れや、古いクリームが気になるときは、その革に使えるリムーバーを使います。

布に少量取り、汚れや古いクリームをやさしく拭き取りましょう。

汚れを落としたいからといって、同じ場所を強くこすり続けないようにします。

デリケートな革では、色や表面のツヤが変わることもあります。

初めて使う組み合わせは、目立たない場所で試してから。

革靴によっては、強いクリーナーを使わない選択も必要です。

どのタイミングで使うか迷った方は、靴クリーナーが必要な場面と使い方にまとめています。

手順4|靴クリームを少量ずつ、薄く塗る

クリームは指で少しずつ取り、革に薄く伸ばします。

指の体温でやわらかくなり、量を感じながら伸ばしやすいからです。塗りすぎず、革本来の表情を残すくらいがきれいに仕上がります。

ただし、製品によっては塗布用ブラシや布を使う方法が案内されています。

初めて使うクリームは、容器やメーカーの使用方法も確認してください。

茶色の革靴は色選びに迷います。まず靴よりも少し明るい色から試します。

いきなり全体に塗らず、目立たない場所で仕上がりを確認しましょう。

詳しくは、茶色の革靴に合うクリームの選び方で紹介しています。

手順5|豚毛ブラシでクリームをなじませる

クリームを塗ったら、コシのある豚毛ブラシでブラッシングします。

クリームを靴全体へむらなく広げ、余分なクリームを払いながらツヤを整える工程です。

シャカシャカとテンポよく動かしながらも、ブラシの柄や手の爪を革靴へ当てないように気を付けましょう。

履きジワや縫い目、飾り穴にクリームがたまっていないかも見ていきます。

色付きクリームを使うブラシは、黒用・茶用などに分けておくと色移りを避けやすくなります。

手順6|余分なクリームを拭き取り、ツヤを出す

最後は、乾いたきれいなコットン素材の布で拭き上げます。

布のきれいな面を使いながら余分なクリームを取り、表面のべたつきがなくなって自然なツヤが出てきたら、ひと区切りです。

基本の手入れはここまで

表面のべたつきがなくなり、革本来の自然なツヤが整えば、基本の手入れは完了です。

仕事で履く革靴は、強く光らせることよりも、清潔さと革の状態を保つことが先です。鏡面仕上げは、さらに光沢を加えたい場合だけ行います。

鏡面磨きは必要なときだけ

鏡面磨きは、つま先やかかとにワックスの薄い膜を重ね、光沢を作る任意の仕上げです。革靴を長く履くための必須工程ではありません。

現在は、ライオンのワックスグラスドライブートブラック ハイシャインベース&コートを中心に、膜の作りやすさ、仕上がり、扱いやすさを確かめています。サフィールのワックスは現在ほとんど使っていないため、現行の基準品としては扱いません。

履きジワが入る甲へ厚く塗ると割れやすいため、芯が入ったつま先とかかとを中心に使います。

鏡面仕上げ1|ワックスを指に取り、薄く塗り伸ばす

ワックスを指の体温でやわらかくしながら取り、履きジワを避けて、芯が入ったつま先やかかとへ薄く伸ばします。

一度に厚く盛らず、少量ずつ重ねていきましょう。

布の巻き方は、ポリッシングクロスの巻き方で詳しく紹介しています。

ポイント
片方へワックスを塗り、少し置いている間にもう片方を進めると、待ち時間も靴磨きの時間に変えられます。

下地と仕上げを分ける方法では、ブートブラック ハイシャインベース&コートを継続して確かめています。

ベースを塗って2分待つ使い方や、半年使った感想は、ブートブラック ハイシャインベース&コートのレビューで紹介しています。

鏡面仕上げ2|少量の水と布で、表面をならすように磨く

指に巻いた布をほんの少し湿らせ、ごく少量のワックスを取り、力を抜いて表面をなでるように磨きます。

水やワックスを一度に足しすぎると、粉を吹いたようになったり、気泡が入ったり、作った下地を崩したりすることがあります。

水を付けすぎず、フェザータッチで進めていきましょう。

うまく光らないときは、力任せに続けず、鏡面磨きの失敗例と対処法で水分・力加減・下地を見直してみてください。

完了

この工程を繰り返し、ワックスを塗った表面がツルツルとなめらかになったら仕上がりです。

必要に応じて、最後にフィニッシングブラシで靴全体を整えます。

最後の仕上げに使う理由と毛の肌触りは、ブートブラック フィニッシングブラシの使用レビューにまとめています。

靴磨きに必要な道具と選ぶ基準

日常の最低限は、馬毛ブラシと、軽い汚れ落とし・保革を兼ねるローション、拭き取り用の布です。ライオン靴クリーム本舗の「自然から作ったお手軽ケアセット」には、馬毛ブラシ、自然から作った革ローション、地元の生地店と連携した緩衝材の端切れが入り、この役割が一箱でそろいます。シューツリーは保管用品として別枠。専用クリーナー、乳化性クリーム、豚毛ブラシ、ワックスは、革の状態や求める仕上がりに応じて追加します。

道具は多く持つことよりも、今の革の状態に必要な役割がそろっていることが大切です。手持ちを生かし、足りない役割だけを補います。

6工程をすべて行う日に使う道具

  • ほこりを落とす馬毛ブラシ
  • 汚れや古いクリームを落とすクリーナー
  • 乾燥や色抜けを補うクリーム
  • クリームをなじませる豚毛ブラシ
  • 余分なクリームを取るクロス
  • 形を整えるシューツリー

現在、触れて確かめているもの

掲載の軸は、知名度や価格ではなく、現在も実際に触れて状態を確かめているかどうかです。使わなくなった製品は、過去の記録として残す場合があっても、現行の基準品としては扱いません。

ワックス:ライオンのワックス、グラスドライ、ブートブラック ハイシャインベース&コート

クリーム・保革:ライオン靴クリーム、M.MOWBRAY デリケートクリーム、ライオン「自然から作った革ローション」

クリーナー:ライオンクリーナー、ライオン強力クリーナー、ブートブラック ツーフェイスローション

良いものが見つかれば、固定せずに入れ替えます。記事では、何を使っているかだけでなく、どの状態に対して、なぜ選んだのかを記録します。

シューツリーを選ぶ基準

シューツリーは磨くための消耗品ではなく、履きジワを整えて保管するための道具です。価格や木の種類より、靴を無理に広げない形とサイズを優先します。現在使っているのはスコッチグレイン純正シューツリー01DRです。選び方はシューツリーの必要性と選び方、過去に使った製品のサイズ検証はRozallyシューツリーのレビューに残しています。

ブラシを選ぶ基準

馬毛はほこりを落とす、豚毛はクリームを広げる、山羊毛は必要に応じて仕上げる。毛の種類を集めるのではなく、工程の役割から選びます。詳しくは靴磨きブラシの使い分けで確認できます。

クリームと保革剤を選ぶ基準

乾燥、色抜け、求めるツヤを分けて見ます。現在はライオン靴クリーム、M.MOWBRAY デリケートクリーム、ライオン「自然から作った革ローション」を使い分けています。デリケートクリームと靴クリームの違いはこちらの記事、ライオン靴クリームの実使用はこちらのレビューに記録しています。

クリーナーを選ぶ基準

落とす力が強ければよいわけではありません。普段の汚れ落としにはライオンクリーナー、厚く重なったワックスを落とすときはライオン強力クリーナーを7割ほど落とす感覚で使い、土ぼこりなど水性・油性の汚れが重なった場面ではブートブラック ツーフェイスローションを選びます。使い分けは靴クリーナーが必要な場面と使い方にまとめています。

ワックスを選ぶ基準

膜の作りやすさ、乾く速さ、光沢、修正のしやすさを見ます。現在の比較軸は、ライオンのワックス、グラスドライ、ブートブラック ハイシャインベース&コートです。過去に多く使ったサフィールは記録として残しつつ、現在のおすすめには置きません。ワックスの比較は靴磨きワックスの比較と選び方で更新します。

クロスとケアセットを選ぶ基準

クロスは、用途に合う毛羽立ちの少なさと指へのなじみで選びます。ケアセットは、点数よりも必要な役割がそろっているかを確認します。現在選べるセットは靴磨きセットの記事にまとめています。

まとめ

靴磨きで覚えるべきなのは、毎回同じ手順ではありません。

ほこり、汚れ、乾燥、色抜け、べたつき。革の状態を見て、必要な工程だけを選びます。

基本は、ほこりを落とし、必要に応じて汚れを落とし、クリームを薄く補い、余分を残さないことです。鏡面仕上げや道具の買い足しは、その後で構いません。

目指すのは、磨く回数を増やすことではなく、履いている革靴の変化に気づける距離を保つことです。

お手入れの間隔に迷った方は、靴磨きの頻度とメンテナンスのタイミングも参考にしてください。

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