新品の革靴は、すぐに履きたい!
そんな気持ちを抑えて、売り場で酷使されたり、ストックでだんまり登場を待っていた革靴をいたわって、まずは、新しい自分のパートナーにふさわしい靴にしてあげましょう。
履き始めの硬さや、靴ずれなども軽減する効果のあるプレメンテナンス。これまでの革靴が置かれていた環境を想像しながら、古いクリームを新しく入れ替えてあげる目的も兼ねて、行っていきましょう。
プレメンテンナス
新品の革は、固くて履きにくく擦れやアタリがあるため、馴染むまで時間がかかります。新品の革靴に行う「プレメンテナンス」は、その不愉快な時間を最小限にして、革靴の人生も長くしてくれるとても大切なお手入れとなります。
なぜプレメンテナンスをする?
- 靴擦れをしにくくする
- 革に柔軟にし、美しいシワを作る
- ひび割れやダメージのリスクを軽減し長持ちさせる
はじめの硬い革靴が嫌いにならないように、革に柔軟性を与えて少しでも快適に履き始めることができるよう行っていましょう。
新品の革靴プレメンテナンスのやり方
永く履き続ける革靴にする第一歩としてとても大切なケアとなります。入念に行って、さっそく愛着を持って履き続けられるよう、メンテナンスしていきましょう。
最低限抑えたい3つのこと
- 内側の革を柔軟にする。
- 外側の革の汚れを落として潤いを与える。
- ソールも柔軟にする。
内側の革のお手入れ
デリケートクリームを内側に塗っていきます。
革靴のほとんどは内側も革で出来ています。新品の革靴は、革が硬く乾いているので、潤いを欲しています。
特に、親指や小指の部分、かかとやくるぶし等、あたりが強い場合は、特に念入りに塗ってあげると革に柔軟性が出て、靴ずれなども起こしにくくなります!
通常のデリケートクリームでも全く問題ないのですが、より水分量が多くべたつきの少ないリッチクリームをおすすめします!
様々な革製品に利用できるため、新品用として購入するのではなく、重宝するアイテムです。
外側の革のお手入れ
内部に潤いを与えた後は、いよいよ外側に移ります。
靴ひもがついている場合は、解いてから型崩れしないようにシューツリー(シューキーパー)を入れてケアの準備をしましょう!
シューキーパーは、革靴のケアに一番と言っていいほど大切なアイテムです!お持ちでない方は、この機会に準備してほしいです!
この工程も大切です!
新品なのに汚れているの!?と思われますよね。
実は、新品の革靴でも古いクリームが残っていることがあります。ゴシゴシ行う必要はありませんが、表面の汚れを拭き取るように優しく拭き取ってあげてください。
リームーバーやローションを布につけて拭き取ります。
長くストックで保管(放置)されていた革靴についている古いクリームは、酸化して革を痛めてしまうこともあるので、きれいにしてあげることが必要なのです。
先程内側に塗ったデリケートクリームをアッパー(外側の革)に塗布します。
布に取ったデリケートクリームを薄くのばしながら塗ってください。
革に潤いを与えると柔軟性が出るため、シワの多く出る部分にはより入念に塗ってあげることで、より自然なシワを手に入れることが出来ますので、是非丁寧に入念にケアしましょう!
ソールのお手入れ
デリケートクリーム以外では、レザーオイルやローションもおすすめです。
特に、革の底のケアには、レザーオイルを塗りましょう。
最後に靴クリームを塗って、艶を出します!
革靴の色に合わせた、靴クリームを塗って豚毛ブラシのブラッシングで艶を出していきます。仕上げにきれいな布で、余分なクリームを拭き取ってあげましょう。
プレメンテナンスにおすすめのクリームやローション
おすすめのクリーム
プロでなくても適切なお手入れがしやすいケアアイテムを多数展開するモゥブレィのデリケートクリーム。累計販売個数100万個を超えるほど愛用者たくさんおり、様々な革製品に利用することができます。
初めて購入したクリームのひとつです。
モゥブレィ
デリケートクリーム
水分量が豊富で、ロウ分は入っていない為、サラサラのクリームです。普段からの皮革製品のお供に重宝します。
ビギナーからプロまで幅広くおすすめできるクリームです。
モゥブレィ
リッチデリケートクリーム
おすすめのローション
おすすめのオイル
プレメンテナンスの仕上げ
お好みで鏡面磨きもしてみましょう!
つま先やかかとはシワの寄らない部分になりますので、より光らせて高級感を出す鏡面磨きができます。
これまでの道具に、ワックスがあれば鏡面磨きができますので是非チャレンジしてみましょう!
鏡面仕上げのやり方と手順
STEP
ワックスを指にとってつま先やかかと部分に薄く塗ります。
指の体温でワックスを溶かしながら、つけていきます。
STEP
シャイニンクロスでワックスを塗布した部分を撫でます。
円を描くようにクルクル優しく撫でるを繰りかえし行います。
❶と❷の手順を何度か繰り返し、光沢が出てくるまで行い完成です。
≫靴磨きの手順と鏡面仕上げのやり方
おすすめのワックス
サフィールノワール ビーズワックス
サフィールノワール ミラーグロスワックス
サフィール アミラルワックス
新品の革靴を長く快適に履くために
新品の革靴をプレメンテナンスして、そのまま履くこともいいのですが、その後の革靴の痛みを軽減してくれるようなアイテムの検討も是非したいところです。
トゥスチールの取り付け
革底で痛みが一番早いのが、つま先です。
まだまだ全体を見るとすり減っていなくとも、つま先部分のソールがすり減ってしまうと、巻き込んでいるアッパーの部分の革も痛めてしまう恐れがあるので、部分的なすり減りであっても、避けれるものは避けたほうが、長持ちさせて履き続けることが出来ます。
お店にお願いして、トゥスチールの取り付けを注文していただくと、3000円~5000円程度で取り付けしてくれます。
少し技術のいる作業のため、埋め込みタイプのトゥスチールをつける際は、購入店舗か信頼のできるリペアショップへお願いしましょう!
≫革靴のつま先の削れ補強|トゥースチールについて
ハーフソールへの張替
個人的には長く革靴を履きたい方には、おすすめできませんが、新品の革靴の滑るのが嫌だ!という方には、ラバー素材のハーフソールの張替をご紹介いたします。
革で出来た革底(ソール)のつま先部分を薄く剥いで、ゴム製のソールを貼ることが出来ます。その際に、革底を革靴の本体と縫い合わせていいる糸を切ってしまうため、靴を大切にしたいと考えている方には、非常に心の痛い状況になります。
それが原因でソールが剥がれてしまうということは、滅多にないことではありますが、心情的には避けたいですよね…
安全面にこだわりたい方におすすめです!
≫革靴にハーフラバーを貼るタイミングについて
革靴に合ったシューツリーも準備
≫シューツリーの選び方
最後に
新品の革靴を手にしたとき、楽しみな気持ちでいっぱいになりますね!
早く履きたいという気持ちが、どうしても起きてしまいますが、気に入って購入した靴だからこそ、その後長く履き酢漬けるために、初めのケアも大切に行いところです。
このプレメンテンスを行い、トゥスチールも取り付けてしまった暁には、愛着もより一層持つことが出来て本当に長い付き合いになることでしょう。
さらにその革靴にぴったりのシューツリーを見つけることができれば、10年20年と履き続けられる可能性がぐっと上がります。
シワの変化や革の経年変化なども楽しみながら、靴磨きをしていくことが出来るようにもなりますので、新品の革靴を購入した際は、是非参考にしてみてください。