鏡面磨きをしたワックスは、毎回落とすの?どのタイミングで落とすべきなのか…
きれいな鏡面が残っていると、落としてやり直すか、上から磨いて整えるか迷いますよね。
毎回落とす必要はありません。鏡面の割れや厚塗りが気になるとき、磨き直しても整わないときに落とし、革の状態を確認します。まずはワックス膜を落とす専用クリーナーを選び、強くこすらずに進めましょう。
鏡面磨きのワックス3つの落とし方
ワックスを落とす際に悩むのが、優しく落としたいけど、しつこいワックスは力を入れすぎてしまうという点です。専用クリーナーの使い方と、ブラシ・テープを使う方法の違いを整理します。ブラシやテープは革の仕上げに影響する可能性があるため、初めての方に一律には勧めません。
3つの落とし方
- 専用クリーナーで落とす
- ブラシで膜を崩す方法と注意点
- セロハンテープで剥がす方法の注意点
落ちにくくても、クリーナーを付けた布でゴシゴシこするのは避けます。布の汚れた面を替えながら、少しずつ落としてください。
1.専用クリーナーで落とす
ハイシャイン専用クリーナーは、鏡面仕上げのワックス膜を落とすための製品です。布に適量を取り、鏡面部分へ優しくなじませて拭き取ります。汚れた布の面を替えながら繰り返し、最後に柔らかい布で軽く磨きます。
ブートブラックには、クリームタイプのハイシャインクリーナーと、シルバーラインの液状タイプがあります。タイプだけで革への負担は決められないため、使用範囲と注意書きを確認して選びます。初めて使う靴では、小さな範囲で色落ちやシミが出ないか確認してください。
おすすめのハイシャインクリーナー
クリームタイプ
ブートブラック ハイシャインクリーナーは、クリームタイプのワックス膜落としです。容量は45g。鏡面部分になじませて拭き取り、柔らかい布で仕上げます。
液状タイプ
ブートブラック シルバーライン ハイシャインクリーナーは100mLの液状タイプです。鏡面仕上げのワックス膜を落とす用途に使い、鏡面以外の部分への使用は避けます。
使用範囲と手順の確認:ハイシャインクリーナー45g/シルバーライン100mL
ライオン強力靴クリーナー
私が厚く重なったワックスを落とすときに使っているのは、ライオン強力靴クリーナーです。少量ずつ使い、布越しの感触が変わり始めたところで、いったん手を止めています。半年使った感想と普段用クリーナーとの使い分けは、ライオンの二つのクリーナーの比較レビューで紹介しています。
2.ブラシで膜を崩す方法と注意点
使うものは、豚毛ブラシと汚れ落とし、布(クロス)の3点です。
STEP
ブラシの毛の部分でたたく。
ワックスを落としたい部分を豚毛ブラシの毛の部分でたたきながら、ワックスにひびを入れていきます。
ただし、毛の部分でも革を傷つけないとは言い切れません。たたく強さを上げたり、ブラシの木部を当てたりせず、無理に膜を割ろうとしないことが大切です。
STEP
ワックスの膜を絡めとる。
損傷したワックスは、大きな力をかけなくとも、絡めとることが出来るようになっています。
STEP
たたいて絡めとるの繰り返し。
浮いたワックスを、クリーナーを付けた布で優しく拭き取ります。落ちない場合は、たたく・こする動作を強めずに中止してください。
ひびを入れるワックスは、散らかってしまうので、何か敷いて行いましょう。
3.セロハンテープで剥がす方法は慎重に
セロハンテープにワックスを付着させ、剥がす方法もあります。ただし、ワックスだけを剥がせるとは限らず、革の表面の仕上げまで傷めるおそれがあります。「粘着が弱いから大丈夫」とは判断できません。
テープを繰り返し貼って剥がす方法は、初めての靴や仕上げが分からない靴には勧めません。迷う場合は、素材に合う専用クリーナーを使うか、靴磨き店に相談してください。
ワックスを落とすタイミングと磨く頻度
鏡面仕上げは、ワックスの膜を平らに整えて光沢を出す仕上げです。軽い擦れを磨き直して整えられるなら、靴磨きのたびにすべて落とす必要はありません。
普段のブラッシングやクリームを使うタイミングは、靴磨きの頻度と判断の目安にまとめています。
落とすタイミング
ブラッシングして再度磨いても復活しない場合は、ワックスを落として再度鏡面磨きをするタイミングと言えます。
厚く重なったワックスで表面の状態を確認しにくいときや、色・仕上がりを変えたいときも、いったん落として整えるタイミングです。
日数だけで決めず、鏡面の割れ方や革の状態を見て判断しましょう。
ハードワークな私の靴は、10回程度履く前にワックスに修復不可能なほころびが出てきますので、すこし早めかもしれませんね。
2週間程度で行うケースも
革靴を履く頻度によっては、2〜3日に1度程度履いた革靴は、ワックスのダメージが出て補修しながらの仕上げでもきれいな鏡面を保つことが難しいことがあります。
サラリーマンの革靴は、特に酷使されますので、履く頻度や時間、革靴の状態によって判断していくことも必要ですね。
落とさないという選択も
ワックス表面の軽い擦れなら、落とさずに磨き直して整えられることがあります。以下は、その補修例です。革そのものの傷や、深く割れたワックス膜を直す方法とは分けて考えてください。
クリーナーを使わず輝きを復活させる方法

STEP
指でこする
ここでは、指でワックス表面を軽くなでてから磨き直しました。表面の浅い擦れをならすための方法で、どの傷も消えるわけではありません。直接触れる使い方を避けたい場合は、柔らかいクロスで優しく整えます。
STEP
布で磨く
少量の水を付けた布で、改めて優しく磨きます。写真のようなワックス表面の擦れは、ワックスを塗り直さずに整えることができました。
STEP
完了!

上から改めて磨くと再度光を取り戻します。
磨き直しに使うワックスの選び方
私は、薄く塗って光らせやすいワックスを選び、必要以上に厚く重ねないようにしています。
ただし、「光らせやすい」と「落としやすい」は同じ意味ではありません。落とす手間は、ワックスの種類だけでなく、重ねた量やクリーナーとの組み合わせでも変わります。
ワックスはつま先やかかとの硬い部分に薄く重ね、仕上がりを見ながら量を調整します。
薄塗りでも光るおすすめのワックス
鏡面を手早く整えたいときは、ミラーグロスやアミラルグロスも候補です。時短・初心者向け・香りなど、選ぶ目的の違いは靴磨きワックスの比較で紹介しています。
サフィールノワール ミラーグロスワックス
鏡面を手早く仕上げたいときの候補です。使う量や磨き方は、ミラーグロスの使用感と使い方で紹介しています。
サフィール アミラルグロス
こちらも鏡面仕上げを時短したいときの候補です。落としやすさだけで選ぶのではなく、仕上がりや塗りやすさで選びます。
まとめ
ワックスを落とす頻度の目安は、革靴の状況に応じてワックスをそのままに補修するか、ワックス膜のダメージの状況次第でやり直すか、革靴の状態と相談しながら決めていきましょう。
落とすときは強くこすらず、ワックス膜に対応したクリーナーで少しずつ進めます。
ワックスを落としたあとの手入れは、革の状態を確認してから。クリームで整えて磨き直す流れは、靴磨きの基本手順をご覧ください。
